ゆかばん脳内散歩

カナダ暮らし写真家の日常と思考録。

ロキオのお気に入りジブリ映画

今、無性に「耳をすませば」を観たい。

なのでやたらOlivia Newton Jhonの「Take Me Home, Country Road」を聴いている。

年を経るごとに、あの映画が沁みてくるのはなぜなのだろう。

 

主人公はしずくちゃんなんだけど、よくよくみると登場人物全員にドラマがある。年をとると、物語の大筋だけではない細かい描写やそれぞれの人物の思いなんかを汲み取れるようになってきて、子どもの時に見ていたのとは全く違う発見があるものだ。

どこに注目して観るのかも、自分のタイミングや成長具合でかなり変わったりする。

小さいころのわたしは単に「恋愛ドラマ」として観ていたのに、大学生のわたしはしずくの本を書くという挑戦と葛藤に注目して観ていたり。杉村(しずくのことを好きな野球部の少年)の気持ちを察してくぅ~!っとなったり。

 

もう何十回も観ているのに、ふとした時にまた観たくなるような映画は名作だと思う。

わたしとわたしの弟は、だいたい夏休みに「時をかける少女」か「耳をすませば」をみるというのが恒例になっていた。夏にみる、というのもポイント。

 

今になってもう一回観たい気持ちになっているということは、また新たに発見があるのかもしれないな。

週末ゆっくりみることにする。

 

 

 

 

ちなみに、ロキオもジブリが大好きだ。

でも「耳をすませば」にはあまり興味がない。

 

彼のお気に入りは「天空の城ラピュタ」。

日本で三鷹の森美術館に行ったときの彼の興奮具合はすごかった。ロボット兵のでかいオルゴールを買っていた。

他人のお気に入りのジブリ作品を聞くのがわたしはけっこう好きだ。その人の嗜好が見える。

 

わたしは「千と千尋の神隠し」「紅の豚」「魔女の宅急便」あたりが好きだが、ロキオは「天空の城ラピュタ」「もののけ姫」「ハウルの動く城」が気に入っている。

前になぜラピュタが好きなのかと聞いたところ、「シータが空から降ってきて、彼女が誰なのかを冒険を通じて明らかにしてくストーリー展開と、最後すべてが終わった後に城が姿を現した時の感動」と言っていた。「そこなんだ!」と思った。

夫婦でも全然違う。

 

わたしの場合は映画の舞台が自分の好きな世界観かどうかというのがわりと重要で、「紅の豚」や「魔女の宅急便」はまさに。あの世界に住みたいってくらい。紅の豚に関しては絵の描写に相まってひとつひとつの言葉がもう美しい。「千と千尋の神隠し」はわたしがちょうど千尋と同じ年の時に映画が上映されていて、好きが過ぎて3回も映画館へ観に行ったのを覚えている。あの、人間と人間でないものの入り混じる混沌とした世界が好きなのだ。だれも正しくないし、間違ってもいないし、敵でも味方でもない感じ。現実世界と少し似ている。使われている音楽も好き。

 

 

 

一方ロキオはというと、

物語のストーリー性をかなり重視している。このキャラクターにはこうこうこういう過去があって、だから今悪と戦うことでそれを償おうとしているんだ、とか、裏側のストーリーと表側のストーリーがつながる意外性とか。そういうの好きだなーと観察してて思う。

 

 

ジブリに限ったことではないが、わたしは戦いが基本的に苦手なので戦い要素の強いものをあまり観ない。

特にアクション映画などの、正義と悪がドンパチやる!みたいなものはほぼ観ない。

前に彼の希望でマーブル系のアクション映画を一緒に観に行った。ほぼ戦いで、わたしは目と耳が疲れて、意味もよくわからずおわった。

彼は「これはギリシャ神話に基づいていて、主人公の〇〇にはこんな過去があって、今戦っているこいつはかつて…」とか色々説明されたけれど、やはりよく良さがわからず終わった。

 

わたしは観るとすれば大体ミュージカルかヒューマンドラマ(人があまり死なないやつ)で、特にミュージカルだとストーリーが単純でも衣装や背景の美しさや歌のエネルギーで大体満足するので、何十回も同じものを観るのもなんら苦ではない。よく夫に、これもう何回もみたじゃん!と言われるけど、だって好きなんだもん!で会話が終わる。

 

 

 

全くなんの一貫性もないが、ジブリで思い出した。

「千と千尋の神隠し」に出てくるあいつ。カオナシ。

あれの英語名をご存知だろうか。

 

 

「No Face」

 

 

なんのひねりもない。直訳も直訳。

 

 

ロキオはすっぴん状態のわたしのことを「ノーフェイス」と勝手に呼んでいる。

朝お化粧をしようとすると、「お面をくっつけにいくの?」とか「イエス、フェイス!」とか言われる。

わたしは生まれつき眉毛が薄くて、すっぴんだとまろまゆになる。プラス、寝起きだと目がしょぼしょぼしてうっすらしか開いていないので、よけいカオナシに見えるとのこと(本人談)。

 

彼は一時期わたしがあげた「ジブリベスト」のアルバム2枚をエンドレスで聴いていた。日本語がさっぱりわからないのに、なぜだかずっと聴いていた。

彼的ジブリ曲ベストは、「世界の約束(ハウルの動く城)」、「君をのせて(天空の城ラピュタ)」。このふたつが特に好きだ。この間までは携帯の着信音がナウシカのrequiem(ランランララランランラン♪)で、鳴るたびに周囲の人を怖がらせていたのでやめるよう言った。今は風立ちぬの「旅路」という曲を採用している。

 

 

日本人でよかったなぁと思うことのひとつに、ジブリを含めすばらしいアニメーションを100パーセント、ニュアンスも込みで理解できることがある。英語字幕をみていると、わりと頻繁に「うーん。なんか違うんだよなあ」という英訳がされていて(英語にそういう表現自体がない場合もあるのでしょうがない)、残念に思う。

 

今のところ日本語は2歳児レベルのロキオだが、最近「日本語勉強キット」なるものを本屋で手に入れていた。勉強熱がついにきたらしい。

彼が字幕なしでラピュタを理解できる日は来るのか。

 

 

ほんとうは違うことを書くつもりだったのに、ジブリネタで終わってしまった。。。

 

今週末はしずくとせいじに心を浄化してもらい、気を取りなおして来週のロキオ・バースディパーティに備えようと思う。

 

 

f:id:mrsvvann:20190205154258j:image